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お茶の包装要件と技術

緑茶には、アスコルビン酸、タンニン、ポリフェノール化合物、カテキン、カロテノイドなどの成分が主に含まれています。これらの成分は、酸素、温度、湿度、光、環境臭などの影響により劣化しやすいため、茶葉の包装においては、これらの要因の影響を弱めるか、または防止する必要があり、具体的な要件は以下のとおりです。

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耐湿性

お茶の水分含有量は5%を超えてはなりません。長期保存には3%が最適です。水分含有量が少ないと、お茶に含まれるアスコルビン酸が分解しやすくなり、お茶の色、香り、味が変化し、特に高温下では劣化が加速されます。そのため、防湿包装には、防湿性能の高い包装材料、例えばアルミ箔をベースとした複合フィルムやアルミ箔蒸着フィルムなどを選択することをお勧めします。紅茶の包装においては、防湿処理に特に注意が必要です。

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耐酸化性

包装内の酸素含有量は1%以下に抑える必要があります。酸素含有量が多すぎると、お茶に含まれる成分の一部が酸化劣化を起こします。例えば、アスコルビン酸は容易に酸化されてデオキシアスコルビン酸となり、さらにアミノ酸と結合して色素反応を起こし、お茶の風味を損ないます。茶葉の脂肪には不飽和脂肪酸が多く含まれているため、これらの不飽和脂肪酸は自動的に酸化され、アルデヒドやケトンなどのカルボニル化合物やエノール化合物を生成します。これにより、お茶の香りが消え、渋みが薄くなり、色が濃くなることもあります。

シェーディング

茶葉にはクロロフィルなどの成分が含まれているため、茶葉を包装する際には、クロロフィルなどの光触媒反応を防ぐために遮光する必要があります。また、紫外線も茶葉の劣化を促進させる重要な要因です。こうした問題を解決するために、遮光包装技術を活用することができます。

ガスバリア

茶葉の香りは失われやすいため、香りを保つ包装には気密性の高い素材を使用する必要があります。また、茶葉は外部の臭いを非常に吸収しやすいため、茶葉の香りが移りやすいという問題があります。そのため、包装材や包装技術によって発生する臭いは厳格に管理する必要があります。

高温

温度の上昇は茶葉の酸化反応を加速させ、同時に茶葉の表面の光沢を失わせます。そのため、茶葉は低温での保管に適しています。

複合フィルム袋包装

現在、市場に出回っているお茶のパッケージは、複合フィルムバッグ茶葉包装用の複合フィルムには、防湿セロハン/ポリエチレン/紙/アルミ箔/ポリエチレン、二軸延伸ポリプロピレン/アルミ箔/ポリエチレン、ポリエチレン/ポリ塩化ビニリデン/ポリエチレンなど、様々な種類があります。ガスバリア性、耐湿性、保香性、防臭性に優れています。アルミ箔との複合フィルムは、遮光性など、さらに優れた性能を発揮します。複合フィルム袋の包装形態は、三方シール、スタンドアップパウチ,透明窓付きスタンドアップパウチ折り畳みも容易です。さらに、複合フィルムバッグは印刷適性に優れており、販売用パッケージデザインに使用した場合、独特の効果を発揮します。

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投稿日時: 2022年6月18日