レトルト包装のヒートシール品質を左右する要因

複合包装袋のヒートシール品質は、包装メーカーにとって製品の品質を管理する上で常に最も重要な項目の 1 つです。ヒートシールプロセスに影響を与える要因は次のとおりです。

1. ヒートシール層の材質の種類、厚さ、品質はヒートシール強度に決定的な影響を与えます。複合包装に一般的に使用されるヒートシール材には、CPE、CPP、EVA、ホットメルト接着剤、および他のイオン性樹脂の共押出またはブレンドされた改質フィルムが含まれます。ヒートシール層の材料の厚さは一般に20～80μmですが、特殊な場合には100～200μmに達する場合もあります。同じヒートシール材の場合、ヒートシール厚みが厚くなるほどヒートシール強度は高くなります。ヒートシール強度は、レトルトパウチ一般的には40～50Nに達する必要があるため、ヒートシール材の厚さは60～80μm以上にする必要があります。

2. ヒートシール温度は、ヒートシール強度に最も直接的な影響を与えます。さまざまな材料の溶融温度は、複合バッグの品質、最低ヒートシール温度を直接決定します。製造工程においては、ヒートシール圧力、製袋速度、複合基材の厚みなどの影響により、実際のヒートシール温度はヒートシール材の溶融温度よりも高くなることが多い。ヒートシール圧力が小さいほど、必要なヒートシール温度は高くなります。機械速度が速くなると、複合フィルムの表層材料が厚くなり、必要なヒートシール温度が高くなります。ヒートシール温度がヒートシール材の軟化点より低いと、いかに圧力を高めたり、ヒートシール時間を長くしても、ヒートシール層を真にシールすることができない。ただし、ヒートシール温度が高すぎると、溶着端でヒートシール材が損傷しやすくなり、押し出しが溶けて「ルートカット」現象が発生し、シールのヒートシール強度が大幅に低下します。バッグの耐衝撃性。

3. 理想的なヒートシール強度を実現するには、一定の圧力が必要です。薄くて軽い包装袋の場合、ヒートシール圧力は2kg/cm以上必要ですが、複合フィルムの総厚が厚くなるほどヒートシール圧力は高くなります。ヒートシール圧力が不足すると、ヒートシールすることが困難になります。 2 つのフィルム間の真の融着が達成され、局部的な熱が発生します。シールが不十分であったり、溶接の途中に挟まった気泡を除去するのが困難で、仮想的な溶接が発生します。もちろん、ヒートシールの圧力は適切ではありません。ヒートシール温度が高くなると、溶接エッジのヒートシール材はすでに半溶融状態になっており、圧力が大きすぎると溶接エッジの一部が簡単に押し出されてしまう可能性があるため、溶接エッジをできるだけ大きくする必要があります。ヒートシール材を使用すると、溶着部の端が中途半端な状態になり、溶着部が脆くなり、ヒートシール強度が低下します。

4. ヒートシール時間は主に製袋機の速度によって決まります。ヒートシール時間も、シール強度と溶接部の外観に影響を与える重要な要素です。同じヒートシール温度と圧力では、ヒートシール時間が長くなり、ヒートシール層がより完全に融合し、結合がより強くなりますが、ヒートシール時間が長すぎると、溶接継ぎ目が発生しやすくなります。しわができて外観に影響を与えます。

5. ヒートシール後の溶接シームが十分に冷却されていない場合、溶接シームの外観の平坦性に影響を与えるだけでなく、ヒートシールの強度にも一定の影響を与えます。冷却工程は、溶融直後の溶接部を整形し、一定の圧力と低温で熱融着することで応力集中を解消する工程です。したがって、圧力が不十分である場合、冷却水の循環がスムーズでない場合、循環量が十分でない場合、水温が高すぎる場合、または冷却が適時でない場合、冷却が不十分になり、ヒートシールエッジが損傷します。反りが発生し、ヒートシール強度が低下します。
.
6. ヒートシール回数が多いほどヒートシール強度は高くなります。縦方向のヒートシールの回数は、バッグの長さに対する縦方向の溶接棒の有効長の比率によって決まります。横方向ヒート シールの数は、機械上の横方向ヒート シール装置のセットの数によって決まります。良好なヒートシールを実現するには、少なくとも 2 回のヒートシールが必要です。一般的な製袋機にはホットナイフが2台あり、ホットナイフの重なり具合が高いほどヒートシール効果が高くなります。

7. 同じ構造と厚さの複合フィルムの場合、複合層間の剥離強度が高いほど、ヒートシール強度は大きくなります。複合剥離強度が低い製品の場合、溶接損傷は溶接部での複合フィルムの最初の層間剥離であることが多く、その結果、内側のヒートシール層が独立して引張力を負担し、表層材の補強効果が失われ、溶接部のヒートシールにより、強度が大幅に低下します。複合剥離強度が大きいと、溶着端での層間剥離が発生せず、実測ヒートシール強度はさらに大きくなります。